津南高原の雪下にんじんジュース
日本有数の豪雪地帯、新潟県の津南町の雪の下で育った「津南町の雪下にんじん」を使った人参ジュース。雪の下で育つことによって、マイルドな甘さと旨み、人参の青臭さがない、豊かな香りの雪下人参。とてつもなく美味しいジュースです。
雪の下で育った人参
10数年ほど前、こだわり商品研究所では、雪の下で育った人参のジュースをご紹介していました。
まるでフルーツジュースのような甘さの人参ジュースでした。
数年間 紹介した後、原料の出来が良くないなどの理由で、商品ができない年が続き、紹介は終了してしまいました。その後、他の地域の雪の下で育てた人参ジュースを見る機会は何度かありましたが、しばらく忘れていました。
最近、参加したある展示会で、やはり雪の下で育てた人参ジュースを見かけました。
新潟県津南町の雪下人参でした。
話を聞いてみると、じつは雪下人参は、津南町が発祥の地、元祖であるとのこと。
しかも「津南の雪下にんじん」で、GI認証を取得している。
GI認証とは、農林水産省が推進する、その地域ならではの自然的、社会的な要因の中で育まれてきた品質、社会的評価等の特性を有する産品の名称を、地域の知的財産として保護する制度です。
他の地域の例で言うと、松坂牛、夕張メロン、下関ふく、山形ラ・フランス、秋田いぶりがっこ、徳島すだちなどがGI認証を取得しています。
それと同じような産品として「津南の雪下にんじん」が位置付けられているのです。
俄然興味が出て、商品を送ってもらうことに。
送られてきた「津南高原の雪下人参ジュース」を飲んでみたところ、とてつもなく美味しい。
その美味しさには驚きました。
やはり元祖は違う。
津南町とは
津南町(つなんまち)は、新潟県中魚沼郡に属する町。
魚沼地方南西部に位置しており魚沼コシヒカリの生産が盛ん。
ちなみに、中魚沼郡は、津南町のみで構成されているそうです。
全国的にも屈指の豪雪地帯。
新潟県内でも特に雪の多い地域であり、町全域が特別豪雪地帯に指定されています。
積雪期間は12月から4月下旬、1月から3月の最深積雪は、2~3mとなります。
2022年2月には、419cmの最深積雪量を観測しました。
津南の雪下にんじんとは
「津南の雪下にんじん」は、日本有数の豪雪地帯である津南町において、7月下旬頃から8月に種をまき、初冬から春にかけて3カ月間以上、深い積雪下で栽培されているにんじんです。
3月上旬から畑の除雪を進め、消雪直後から手作業で収穫を始めます。
冬を越した雪下にんじんは、とても甘くフルーティーな味わいで、にんじん特有の臭みはほとんどありません。
甘みや旨みの成分であるアスパラギンなどのアミノ酸や、香り成分であるカリオフィレンを豊富に含んでいます。
そのため、マイルドな甘さと旨み、そして香りも良いという特性をもつ人参です。
津南の雪下にんじん誕生秘話
津南の雪下人参の発祥は、今から30~40年前。
元々秋に人参を収穫していましたが、ある年、雪が早く降り、秋に収穫できないことがあったそうです。
春になって人参は腐っているのではないかと思い収穫してみると、人参はしっかりしていて、食べてみると味が甘くてとても美味しい人参になっていて、驚いたそうです。
これが、雪下にんじん誕生のキッカケです。
雪下にんじんが、美味しい理由
その人参を調べてみたそうです。
まず、人参に含まれる糖質(シュクロース、グルコース、フルクトース)は、雪下の越冬期間中はほとんど変化せずに、糖質含有量は維持されているそうです。
甘みや旨味の成分であるアスパラギン、グリシン、セリンなどのアミノ酸含有量は大幅に増加していたそうです。
アスパラギンは、約2.7倍。グリシンは、約6倍。セリンは、約4.1倍。
人参の匂いの部分では、雪下以前には、「青臭さ」が強かったのが、4月の出荷時には、「青臭さ」は認められない程度に減少。
豊かな香りの成分であるカリオフィレンは、約12.6倍に増加していました。
栄養の部分では、ビタミンCの含有量は変わらなく、一定に保持されるということ。
越冬後のこれらの変化から、
「津南の雪下にんじん」は、雪の下で育つことによって、マイルドな甘さと旨み、人参の青臭さがない、豊かな香りの人参となることがわかったのです。
GI認証(地理的表示保護制度)
令和元年6月には地域の特性が認められ、国の地理的表示保護制度による特定農産物に『津南の雪下にんじん』という名称で登録(=GI登録)されました。
津南町は日本有数の豪雪地帯ですから、3m以上の積雪となることもあり、雪下にんじんを栽培するのに適した気候条件を備えていること。
また、津南町においては、長年の研究により品質の良い雪下にんじんを生産する体制を確立しており、毎年安定的に雪下にんじんが生産されていること。
それらの理由で、雪国ならではの逸品と認められました。
●「津南の雪下にんじん」がGI認証を取得
https://www.maff.go.jp/j/shokusan/gi_act/register/
津南高原の雪下にんじんジュース
ご紹介するのがそんな「津南の雪下人参」を使用したジュースです。
津南町森林組合のジュースです。
豪雪の下でじっくりと甘みが凝縮され、人参特有の臭みが和らいでいます。
「雪下人参」に、味を調えるための、レモン(国産)、梅エキス(国内製造)が、2%程度配合されています。
雪下人参本来の深みのある甘さに、レモンのキレを加え、美味しいジュースに仕上がっています。
とても濃厚なジュースです。
1000mlに、雪下人参が約10~15本分程度入っている計算です。
※GI認証を取得しているのは、「津南町の雪下にんじん」。人参ジュースは、GI認証を取得している人参を使用しているのですが、ジュース自体が認証を取得しているわけではありません。
とてつもなく美味しい
味の感想としては、「とてつもなく美味しい」
野菜ジュースとして、これほどまでに美味しい飲み物はあるのだろうか、と感動しました。
ただ、ひたすら美味しい。
フルーツ店などで、その場でミキサーにかけてつくってくれる生フルーツジュースのような美味しさです。
人参はフルーツだったのでしょうか。
人参ジュースですから、健康的な飲み物を飲んだ充足感もあります。
エイジングケアに欠かせないファイトケミカルドリンク
人参ジュースですから、β-カロテン豊富です。
100g当たりのβ-カロテン量は、3660μg。
β-カロテンは、体内でビタミンAに変換されるプロビタミンAです。
ビタミンAに変換されなかった、β-カロテンは、身体に蓄積して抗酸化作用、免疫賦活作用などの作用を持ちます。
この抗酸化効果などが、ファイトケミカルは、エイジングケアに欠かせないと言われる所以です。
こだわり商品研究所の栄養のテーマのひとつが、ファイトケミカルを摂取する。
トマトなどと並び、「にんじん」は代表的なファイトケミカルです。
エイジングケアには欠かせません。
そんな重要なファイトケミカルである人参を、こんなに美味しいジュースとして飲めるなんて。
美味しく飲んでいるだけなのに、エイジングケアになる。
理想的なファイトケミカルドリンクです。