北海道産原料 亜麻仁油 オメガファーマーズ
ほぼ海外製品・海外原料の亜麻仁油が占めている中、かなりめずらしい北海道産原料の亜麻仁油。日常食生活に取り入れやすい価格設定。こだわりの生産者共同体が栽培・製品化。
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▼ 亜麻仁油(北海道産原料)オメガファーマーズ
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▼ オメガファーマーズの亜麻仁油を選ぶ理由
こだわり商品研究所では、オメガファーマーズの「亜麻仁油」をご紹介することになりました。
なぜこの亜麻仁油をご紹介するのか説明します。
大きな理由は、3つあります。
1,極めてめずらしい北海道産原料の亜麻仁油
2,日常使いしやすい価格設定
3,会社の志(こころざし)が素晴らしい
この3つを説明します。
1,北海道産原料の亜麻仁油である
亜麻仁油は、その原料のほとんどが海外。
国内生産原料の亜麻仁油は、極めてめずらしいのです。
かつては日本でも亜麻の栽培は盛んにおこなわれていた時期があったようですが、徐々に衰退していきました。
亜麻は、日本では気候的に北海道でしかつくれないようです。
現在、北海道の会社が2社、亜麻の栽培をして亜麻仁油をつくっています。
亜麻仁油は、素晴らしい海外の製品があります。
しかし、国産の高品質製品があるならば、食料の自給率を高めるためにも、国産を選びたいと考えました。
2,日常使いしやすい価格設定
国内栽培原料のα-リノレン酸オイルは、一般的に非常に高いです。
健康に重要な働きをする製品であるがための栽培の手間・労力、圧搾加工などの生産工程、酸化しやすいという特性を踏まえた販売方法などを考えた場合、適切な価格が高くなるのです。
さらには、小さな会社が多いという事も、価格が高くなるひとつの理由です。
これらの点を充分理解し、リスペクトしています。
しかし、α-リノレン酸は、食べ続ける必要がある必須脂肪酸です。
価格の高さが理由で食べ続けることが難しくなることは大きな課題、という考えも持っています。
そんななか、このオメガファーマーズの亜麻仁油の価格設定を最初見た時、驚きました。
110gで1980円(税込)
わたしが把握している国産α-リノレン酸オイルの中では飛びぬけて日常使いしやすい価格設定です。
これは、北海道という広大な土地、大掛かりな亜麻栽培への取り組み、そして健康に極めて重要な働きをするオメガ3系脂肪酸を少し無理をしてでも普及させたいという夢・志(こころざし)などがあったからこそ実現した価格設定です。
3,会社の夢と志
この製品の会社名はOMEGA(オメガ)ファーマーズ。
オメガ3を世に普及させるために設立された会社のようです。
※オメガ9系脂肪酸が豊富な菜種も栽培しています。
「実は、市場に出回っている亜麻仁油の大半が外国産です」
OMEGAファーマーズ業務部長の名久井伸也氏。
「そんな中、道北を中心に8つの大規模農家が立ち上がり、亜麻仁の生産から、油の製造・販売まで、一貫して手掛けているのが弊社です」。
亜麻仁の生産面積は総計100ha超と国内ではトップクラスの栽培面積を誇ります。
「弊社の使命は、稀少な北海道産亜麻仁油を本来の味わいでお届けすること。種子は有機肥料で生産し、栄養素を壊さないよう低温圧搾法で搾り、1本1本手作業で充填しています」。
まさに搾ったままの亜麻油は本来の香りや風味を持ち、強い黄色が素材のよさをそのまま活かしている証しです。
「1日スプーン1杯ドレッシングとしてお召し上がりください。また、お豆腐やヨーグルトなどにかけてもおいしくお召し上がりいただけます」。
ここに大規模農家と書かれています。
それぞれ既に大きく農業を行っている農家の皆様が、北海道でしか栽培できない亜麻、そして亜麻仁油という「命の油」を世の中に普及させるために合同して立ち上げた「ドリーム枠」の会社なのです。
志ある会社のチャレンジであることが伝わってきます。
この商品を選ばない理由がない
▶ 極めてめずらしい国産(北海道)の亜麻仁油
▶ 日常使いしやすい価格設定
▶ 高い夢と志(こころざし)
これを選ばない理由がない、と考えました。
以上のような理由から、オメガファーマーズの亜麻仁油をご紹介することにしました。
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▼ 亜麻を理解するためのトピック
亜麻(フラックス)は、亜麻科の一年生または多年生の植物で、主に亜麻仁油とリネン(亜麻布)の生産に利用されます。
世界に於ける亜麻の栽培
亜麻(フラックス)の栽培は世界中で行われていますが、特に以下の地域が主な原産地として知られています。
カナダ、ロシア、中国、インド、アメリカ合衆国
これらの国々では気候や土壌が亜麻栽培に適しています。亜麻はその栄養価の高さから世界中で需要があり、さまざまな用途で利用されています。
亜麻には、微量栄養素としてリグナンが含まれています。
リグナンは、イソフラボンと同様にエストロゲン様作用を示すファイトエストロゲンとして知られています。小腸にてアグリコンへと変換されますがほとんど吸収されず、大腸へ移行してエンテロリグナンに代謝変換を受けます。この変換の生成能には個人差があります。
※「ポリフェノールの科学」(朝倉書店)より引用
デザイナーフーズプロジェクト
1990年代、アメリカ国立癌研究所 (NCI)を中心に、植物に含まれるファイトケミカルの中でがんを予防するために役に立つ可能性のあるものを特定。選定された食品群があります。それをデザイナーフーズと呼びます。重要度順でピラミッドの図式に表記されました。亜麻は上から第2段目にラインアップされていました。
第1段:にんにく、キャベツ、甘草(リコリス )、大豆、ショウガ、セリ科の植物(ニンジン、セロリ、パースニップ )
第2段: タマネギ、お茶、ウコン(ターメリック)、玄米、全粒小麦、亜麻、柑橘類果実(オレンジ、レモン、グレープフルーツ )、ナス科の植物(トマト、ナス、ピーマン )、アブラナ科の植物(ブロッコリー、カリフラワー、芽キャベツ )
第3段: マスクメロン、バジル、タラゴン、カラスムギ、ハッカ、オレガノ、キュウリ、タイム、アサツキ、ローズマリー、セージ、ジャガイモ、大麦、ベリー
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▼ 脂質栄養バランスを整える
脂質栄養バランスを整える
こだわり商品研究所は、「脂質栄養バランスを整える」を栄養のテーマのひとつとしています。
「脂質栄養バランスを整える」ポイントはいくつかありますが、もっとも重要なのがオメガ3系脂肪酸(以降オメガ3と表記)を含むオイルを毎日適量摂取することです。
オメガ3の摂取の重要性
オメガ3は、「命の油」と呼ばれ、体内で極めて重要な働きをします。
働きの一例として、人間の37兆個と言われる細胞はすべて細胞膜で仕切られていますが、この細胞膜の主原料が脂質(脂肪酸)です。
この細胞膜の原料としてオメガ3系脂肪酸が使われると、流動性が高くなり細胞膜が高機能となります。
細胞膜は37兆個ですから、身体に与える影響の大きさが想像できると思います。
脳の乾燥重量の65%は脂質です。この内30%以上がDHAとされます。
ここでも、いかにオメガ3が重要であるかがご理解いただけると思います。
オメガ3は必須脂肪酸
しかしながら、オメガ3は人間の体内で合成することができない必須脂肪酸。食事から食べる必要があります。逆に言うと、食事から食べないとオメガ3は体内から無くなるという事になります。
意識的にオメガ3を食べる必要があるのですが、困ったことにオメガ3系脂肪酸が豊富な食品は少ないのです。ちなみにオメガ3系脂肪酸は、代表的なものとして、α-リノレン酸、EPA、DHAがあります。
正確に言うと、α-リノレン酸が必須脂肪酸
正確に言うと、α-リノレン酸、EPA、DHAの中で、「必須脂肪酸」とは、α-リノレン酸のことを指します。
理由は、α-リノレン酸は、体内でEPA、DHAに変換されます。
EPA、DHAは、α-リノレン酸を食べれば、身体で合成される、という理由です。(※補足あり↓)
α-リノレン酸は、基本のオメガ3、オメガ3の出発点であることがわかると思います。
オメガ6も必須脂肪酸。
オメガ3を理解するために欠かせないのが、オメガ6。
オメガ3だけではなく、オメガ6も、必須脂肪酸なのです。
そしてオメガ6の基本は、リノール酸。
オメガ3とオメガ6のバランス。1:2が「自然の摂理」
α-リノレン酸とリノール酸はバランスが大切なのです。
なぜなら、両者に作用する酵素(不飽和化酵素)が同じもの。
バランスが崩れることで、どちらかを不飽和化することに酵素が使われてしまって、片方には使われにくくなる。
だからバランスが必要。
オメガ3:オメガ6のバランスは、1:2が「自然の摂理」とされます。
オメガ3は摂取不足。オメガ6は摂取過多。
ところが、リノール酸は摂取過多なのです。
サラダオイル、大豆、見えない油、あらゆる食品にリノール酸は含まれます。植物系の脂肪酸ですから。
それに対して、α-リノレン酸は摂取不足。
この必須脂肪酸のバランスが崩れると、リノール酸は、不飽和化酵素でアラキドン酸に変換されまくり、という事態になります。アラキドン酸は、重要な働きをしますが、炎症の原因でもあります。
カラダの不具合の原因は炎症とされます。
α-リノレン酸を意識的に食べましょう
ということで、意識的に「α-リノレン酸」を食べましょう。
具体的には、えごま油、亜麻仁油、インカインチオイルを食習慣に取り入れる、ということです。
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▼ α-リノレン酸が豊富な3つのオイル
えごま油、亜麻仁油、インカインチオイルを食習慣に取り入れる。と書きました。
では、この3つのオイルの特徴、違いについて書いてみます。
どのオイルも、α-リノレン酸が50%以上含まれます。
配合率には諸説ありますし、商品によっても違うため、ここでは「同じ」と考えてください。
原産地の違い。
●えごま油・・・日本、韓国、中国
●亜麻仁油・・・カナダ、中国、アメリカ、日本
●インカインチオイル・・・ペルー、タイ
えごま油は、日本で栽培・搾油している会社は、そこそこあります。
比較的小さな会社が多いようです。
亜麻仁油は、じつは日本での栽培はかなり少なく、ほぼ輸入です。
インカインチオイルは、原産地ペルーのナッツが原料です。タイでも一部栽培されているようです。
味の違い。
●えごま油・・・えごま油の味(表現が難しい)
●亜麻仁油・・・亜麻仁油の味(表現が難しい)
●インカインチオイル・・・ナッツ系
えごま油、亜麻仁油の味は、ちょっと表現が難しいです。両方とも多少クセがあります。
クセの方向性は同じですが、味は商品による差があります。
わたしは商品によっては美味しいと思います。
インカインチオイルはナッツ系で、美味しいと言っていいと思います。
代表的な微量栄養素の違い
●えごま油・・・ロスマリン酸など
●亜麻仁油・・・リグナンなど
●インカインチオイル・・・γ-トコフェロールなど
オイルを評価する上で重要な要素のひとつが微量栄養素。
この微量栄養素の働きは要チェックです。
ただし、その微量栄養素の機能性で選ぶというのではありません。
あくまで目的は、α-リノレン酸。
微量栄養素は、オイルの魅力の一つです。
例えば、インカインチオイルは、γトコフェロールの機能性で酸化しにくいという利点があったりします。
価格の違い
●えごま油・・・国産は高い
●亜麻仁油・・・高い
●インカインチオイル・・・リーズナブル
えごま油、亜麻仁油は基本高いです。
えごま油で安い商品もありますが、日本ではない国の原料になります。
安い商品というのは、それなりの理由があります。
まとめです。
α-リノレン酸を毎日食べるために、この3種類のどれを選ぶか?ですが、どれを選んでも大丈夫です。
原産地、価格、味などを総合的に考えて、好みのオイルを選んでください。
α-リノレン酸は、命の油。
人にとって「必須脂肪酸」である以上、一生食べ続けた方が良い脂質です。
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▼ α-リノレン酸 → EPA・DHAへの変換
ここでは、α-リノレン酸からのEPA・DHAの変換について補足します。
必須脂肪酸として、食事から体内に取り込まれたα-リノレン酸は、複数の酵素(不飽和化酵素、長鎖酵素)の働きによりEPAそしてDHAに変換されます。
EPAへの変換は約10%程度、DHAへの変換は約1%程度とされます。
これは必ずしも十分な量とは言えないようです。
充分に変換されない理由としては、オメガ6とのバランス問題、そして、日本人の遺伝子の問題とも言われています。
そのため、α-リノレン酸と同時に、EPA・DHAも単独で摂取することが望ましいです。
両方摂取して初めて、オメガ3系脂肪酸を適切量摂取したことになります。
どちらか一方だけでは不充分です。